ただ好きだという、この気持ち。

□ 今だけ在ればいい。 □

ワンダフルライフ(83)

「そんな、え、ムカついてたりとか・・・そうだったんですか、先生?」
 思わず問い返してしまってから、長谷川は慌てて口を抑えた。案の定向井からじろりと睨まれ、今度は首をすくめる。
「そうだよ。なのにおまえは、俺の気も知らないで、女性部屋に一人で行ったりそこで引っ張りだこになってたり、平気でしてたよな」
「・・・って単なる回診じゃないですか! それに引っ張りだこになんか、」

 ごほんごほん、とわざとらしい咳払いがあちこちから聞こえ――優莉のが一番大きかった――、長谷川は赤くなって口を閉ざした。これは羞恥プレイだ、と今更ながらに認識し、顔も上げていられなくなる。
「で、長谷川のどこが好きかというと」

 一方の向井は淡々と言葉を継いでいる。出来ることならその口を塞いでしまいたいが、でもやっぱり続きを聞きたくて、長谷川はこっそり耳をそばだてた。
「ありきたりだけど、全部かな。頭が良くて、相手に合った話し方ができて、誰にでも穏やかに応対できるところは素直に凄いと思うし。そのくせ本質はむしろ不器用で、臆病だろ。そういうところがすごく可愛い。時々聞き分けがない駄々っ子みたいになるところも。しかもそれは俺に対してだけだったりするから、もうたまらないというか」

「あっあの、先生、もうその辺で!」
 どうしたってこれは羞恥プレイだ。たまりかねて長谷川が遮ると、香葉と優莉かブーイングが起きた。
 もっと聞きたいー、とごねる声には断固として首を横に振り、向井に先に進むよう促す。

「将来設計としては、第一に死ぬまで一緒にいる。それと、共同開業する予定。ああ、ちなみに生命保険はね、戸籍上の配偶者や二親等以内の肉親じゃなくても受取人に指定できるんだよ。生命保険信託って制度があってね」


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Date:2018/05/04
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2018/05/04 【-】  # 

* Re: のろける時も堂々と(`・ω・)

hちゃんこんばんは~♪

目って大事よね! 私もインフルエンザ脳症の後遺症で右眼が見えなくなったとき、ほんとーにそれを思ったよ~(><)
ちなみに今も、着々と進む老眼に、目の大切さを思い知らされ続けています。しくしく。
それとは別に、人の作ってくれたごはんが食べたいというのもよく判る!!
ハルタさんが作ってくれたごはん食べたい~! じたばた(; >д<)
ちなみに今日のうちの晩ごはんは、鶏もも肉(唐揚げ用にカットしてあるやつ)の塩焼きでした。質素・・・

さてさて今日も引き続き、むずむずうふふ♡な羞恥プレイ継続中です♪
その合間にじゃれ合い、のろけ合う新婚夫婦!
いつまででもやっていていただきたい!(笑)
けど、そうそう、将来の話。でてきました(`・ω・)キリッ
向井先生のずるいところは、こうやって突如、本気モードをぶっこんでくるところです。
こういうことを当然のように話すのもずるい。
まあ本人には、当然考えてることなんでしょうけどもね(^^)

ところで今思い出したけど、この辺りを書く前の脳内段階では、向井先生の自称は「僕」か「私」になるのかなあとぼんやり考えてました。
一応、嫁の家族の前に初めて出て挨拶その他をするわけなので。言葉遣いも改まるかなーと。
でもいざ書きだしたら、普通に「俺」って言ってましたね(^^)ゞ
いやー向井先生・・・たまらん(^o^)
2018/05/04 【なか】 URL #hc9S4FeM [編集] 

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