ただ好きだという、この気持ち。

□ 今だけ在ればいい。 □

ワンダフルライフ(118)

 泉は目を丸くして、長谷川のしどろもどろの言葉を聞いていた。それから、呆れたように眉を上げる。
「つまり長谷川先生は同性愛者なんですか? どうしてそんな話を私に? 秘密にしておかないといけないことなんじゃないの?」
「そう、かもしれません・・・が、実は、その辺りの匙加減がよく判らないんです」

 ますますしどろもどろになりながら、長谷川は弁解する。
「何しろ、同性を好きになったのは今のパートナーが初めてで。それまでは僕もノーマルというか、普通に女性と付き合ってきたので。彼以外の男性にはまるで魅力を感じませんし。だから、どっちの世界にも属しきれないというか、中途半端な立ち位置で・・・」

 じゃあ、と泉はやおら、ピッと人差し指を立てた。それを長谷川の鼻先へと突きつけ、迫力のある口調で言う。
「忠告しておいてあげるわ。そういうことは、誰彼構わず言っちゃダメ。偏見って、本人にも気づかないくらい根深いところに巣くってて、直面して初めて気づいたりするのよ。なのにそんな無防備に、自爆スイッチを押して回るなんて、バカのやることよ」

「誰彼構わず言ったりなんかしてません」
 さすがにムッとして、長谷川も言い返す。
「あなたにはきちんと伝えておきたいと思ったから、」

「だからそれがバカだって言うのよ」
 一方の泉はやはり容赦なかった。スッパリと斬り捨て、更にトドメをさしてくる。

「私に何か問題があったからでも、他の女に負けたわけでもない、ってフォローのつもりで言ってくれたってことでしょ? そういうのを余計なお世話っていうの。わざわざカミングアウトまでして伝えてもらうまでもなく、私は自分に問題があったなんて思ってないから。ただあなたとは、そういう縁がなかっただけ。医者対医者としてはまた別の話。・・・でしょ?」


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Date:2018/06/08
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
2018/06/08 【-】  # 

* Re: いいこだよね(^^)

hちゃんこんばんは~♪
ああっ、ほんとだ! 私管理人なのに、自分のリコメが承認されてなかった(*_*)
スマホから打ったから? うーん、電気(?)ってやっぱりよくわからんわ。

こちらは今日は、じめじめして蒸し風呂のようでした~。
除湿器、私も欲しいわあ(>_<)
ていうか、これからこんな日が続くんだよね・・避暑に行きたい!! 現実逃避したい(>_<)

ちわわたんも、今回頑張ったから、向井先生と遠出するといいね(^^)
そろそろ次の更新シリーズを考えなければなのですが、次は楽しい話がいいな♪
ま、今回も、カップル二人の気持ちは一つだったので、書いててそんなにしんどくはなかったけども~。

さてさて、今日の泉ちゃん!
男前のいいこですよね(*^-^*)
ほんと、女の子からモテそうー。そうねそうね、学生時代はバレンタインのチョコを山ほどもらってたに違いないね!

そして怒られてるちわわ(^o^)
なんか、納得の力関係ですな♪
向井先生がこの会話を聞いたら、泉ちゃんの言い分がもっともなだけに、余計ぷんすか怒りそうだね(σ≧▽≦)σ
これが長谷川のいいところだろ! とか、内心では泉ちゃんに賛成してるくせに、むきになって言い張りそう♪

忍足先生なら、ここは泉ちゃんに握手を求めますね!
長谷川先生についての会話で、ことごとく意見の一致を見そう(^o^)
で、向井先生がまたぷんすかするという(大笑)
2018/06/08 【なか】 URL #hc9S4FeM [編集] 

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