ただ好きだという、この気持ち。

□ 今だけ在ればいい。 □

隠した心が溢れ出る ♥

【いつ何時でも君を想う/いっそこのまま/もどかしさと愉悦/隠した心が溢れ出る/愛しさは君を殺す】

 優しくなくていいです。
 そう言われて、ぞくりと背筋が震えた。
 絞った灯りの中で、俺を見上げてくるおまえの眼差し。
 あれほど見たかった、愛欲でずぶ濡れの瞳。
 その先を言えずに口ごもる、唇のわずかな震え。
 たまらず口づけ、深く絡めた。

 けどな、やっぱりもう一度挿れるなんてのは無理だよ。
 おまえのこと、壊しちまう。
 だから俺は、殊更に意地悪げな表情をつくってこう告げる。

「じゃ、優しくする。絶対、優しくしてやる」

 案の定、おまえはくやしそうな表情を浮かべて、俺のことを睨む。ドSとか何とか、また思ってるんだろう。まあ否定はしないが。
 その表情が快感のそれに変わっていくのを見ていたい。一瞬たりとも目を離さず。

 だから正常位。足を自分で抱えさせてから、それを押し開く。
 その段階で既に優しくしていないような気が、少しした。どうやらそれはおまえも同意見であるらしい。かすれた声が拒絶の言葉を辿り、そして。
 ――優しくする、って、言ったくせに。
 続けられたこの言葉に、俺の口角は自然に上がってしまう。
 本当に可愛いな、おまえは。

「なんだよ、やっぱり優しくして欲しいんじゃないか。・・・安心しろ、ここからが本番だ」

 先刻穿ったところを、下から上へと舐め上げてから、ちゅ、と口づける。
 それから、丸くした舌先で円を描くようにしてゆっくりとねぶる。
 足を抱えているおまえの手に力が入るのを間近に見て、俺も片手を重ねる。
 もう片方の手は、早くも震え始めているおまえの滾りに添えて、ゆっくりと扱いてやる。
 頃合いを見て舌先を尖らせ、裡へと押し入れると、おまえは身体を軋ませながら声を上げる。切迫した、あまい声を。

「先刻、痛くしたから。だから・・・」

 こんな台詞、俺の柄じゃないよな。だからその後は実力行使。
 粘着音に混じるふたつの吐息、そして途切れ途切れのおまえの声。
 全てに駆り立てられて、俺はたまらなくなる。
 隠していた気持ちが、胸の奥からせり上がって溢れてこぼれそうになる。

 もっと。
 もっと俺を求めてくれ。欲しがって、すがりついて、
 貪欲に、強欲に、俺のすべてを欲してくれ。
 ・・・俺がおまえに対して、そうしているように。
 
 だが、言わない。
 言葉で言ってなんかやらない。
 そうすればおまえはますます、身を退けるだけだろう。
 来るべき終末の日に備えて、別れのパターンをシミュレーションして、その時どう振る舞うべきかブレストして。昨日までそうしていたように。

 だから言わない。
 代わりに行動と、そして身体で示して判らせる。
 判るまで繰り返してやる。
 おまえは俺のものだ。
 ・・・その未来ごと。

 俺だけのものだ。と。
 
 


→ BACK
→ NEXT


*お題配布元;casaさま/愛しさは君を殺す/ありがとうございます♪「愛しさは君を殺す」で5話続きます。宜しかったらお付き合いくださいv



*拍手クリックで御礼SSに飛びます。
ぽちっと楽しんでいってくださいませ♪

*このお話が気に入ってくださった方はこちらも是非ぽちっと♪
ありがとうございます、大変励みになってます!

*    *    *

Information

Date:2014/07/08
Trackback:0
Comment:4

Comment

* 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
2014/07/08 【-】  # 

* Re: koさまv

そうですね~、ぶっちゃけていうと、その心配はありますよね(^^;)

(以下R18なリコメ)
まあ、同じものを食べても食中毒になる人とならない人というのがあるので。ただ、危険は厳然としてありますね。
今回は特に、挿れちゃった後=出血ゼロってことはない筈なので、違う感染の心配も発生しますね。
もし口の中に傷があったら、かなり深刻な病気に感染する可能性もなきにしもあらずです。
が、男女カップルでも行為が同じであれば同じく発生するリスクですね。挿れた指を舐めても危険は生じるでしょうし・・・
つまりバックバージンは散らさぬが花と、って身も蓋もなくて済みません!
でも現実はそうなんだと思います。
向井先生も判ってるんでしょうけど、それよりも強い感情に突き動かされちゃったんでしょうね・・・

今回リスクが発生しているのは向井先生側なので、万一の時も自分で何とかするんじゃないかと作者的には思ってます。(長谷川先生もリスクゼロじゃないですけど、まあ、向井先生よりは軽いかと)
何しろ「猪突猛進に見えて実は周到」らしいですから。発生し得る病気と病態については把握済みで、もし症状が出ればすかさず対応することでしょう。
といっても自分で自分に加療することはできないので、その時は別の医師を通すことになりますけど、うーん・・・長谷川先生以外のドクターに処方とかしてもらってそうだな。そしたらまた泣くな、長谷川先生。

ちょっとしんみりしちゃいましたが、向井先生はきっと、それだけ好きなんです。長谷川先生のこと。
というか、あんまり深刻に考えてないのかもしれませんが(^^;)割と自分の身体については頓着しそうにもないので。
戦場で弾に当たるようなもんだ、とか平然と言いそうです。

・・・何だか向井先生に惚れそうになってきました(笑)
2014/07/08 【なか】 URL #hc9S4FeM [編集] 

* 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
2014/07/08 【-】  # 

* Re: いやいやいや

フィクションだけど、やっぱりこういうことは考えた上で書かないとなーと、私も改めて思いました( ˘ω˘)
むしろ私がお礼を申し上げないと! ありがとうございます!
もともと妄想で始まったこのシリーズですけど、キャラの人生に責任を持って、書ける限りは書き続けていこうと気合いが入りました!

といっても明日からはしれっと、いちゃいちゃラブラブに戻っちゃうんですけどねー(笑)
ともあれ、長谷川先生を泣かさないで済むよう(ただし自分でぐるぐる考えた挙げ句めそめそするのは知りませんよ。むしろ推奨)、そして向井先生の侠気を尊重するべく(つまりやりたいようにやっていただきます・笑)、作者も精進して参ります。
が、要は萌えてナンボのBL小説なので!
どうぞ気楽にお越し下さいませ~(^o^)/~
2014/07/08 【なか】 URL #hc9S4FeM [編集] 

コメントの投稿








 ブログ管理者以外には秘密にする

Trackback

TrackbackUrl:http://kisschoko.blog.fc2.com/tb.php/26-4ed5bd7c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)