ただ好きだという、この気持ち。

□ 今だけ在ればいい。 □

なつやすみのけいかく

 *たとえばこんな会話とか。*

「だから向井先生、夏休みはいつ取るんです?」
「あ? いや、言ったろ、いつでもいいって。家族持ち優先で、空いてるところを適当に取るよ」
「ああ、そうですよね・・・じゃ僕もそうします」
「とか言ってると取りはぐれるぞ。そもそも、予定のある先生はとっくに日程を抑えてるだろ。おまえもさっさと空きを取っとけ」
「はあ・・・でも、休んでもこれといってすることもないので。どうせ病院に来てる気がしますし」
「へえ? ワーカホリックか。それも重症の」
「・・・そういうわけじゃなく。どっちかというと、無趣味の現れです」
「予定を合わせてデートするような彼女もいないし?」
「ええ、彼女はいませんよ。付き合ってる人は、僕が休んでる日はこの病院で働いてるし。あー、そういう意味で病院に来ようかな。先生のこと鑑賞しに」
「来てもいいけど、俺の傍にいるなら使うぞ。白衣着て来いよ」
「それじゃ休みじゃないじゃないですか」
「気の持ちようだ。職場デートだと思えばいい」
「嫌ですよ。傍目には、完全にただのワーカホリックだ」
「別にいいだろ。俺だって、休んでもしたいこともないし、どうせ病院に来てるんだ。例年、大体そうだな。で、溜まってる学会雑誌を読んだり、食堂でメシ食ったり。合間にナースにつかまって指示出したり」
「・・・休んでないですねえ」
「全くな。ああ、でも今年は、おまえのこと鑑賞に行こうかな。職場デートってことで」
「そしたらご指示仰ぎますよ。白衣着てきてくださいね」
「いいけど、その場合はメシはおまえのおごりな」
「職員食堂でいいですか?」
「うん。玉ねぎがあったらやるから」
「それは当然です。・・・ね、僕が休んでる時、昼食で玉ねぎに遭遇したら、残してくださいよ。その辺にいる誰かにあげたりしないでください。絶対ですよ。約束ですからね」
「うん? ああ判った、約束。・・・つかおまえ、そんなに玉ねぎが好きなのか?」
「判ってるくせに。・・・先生の残した玉ねぎだけですよ。僕がこんなに執着するのは」
「うん、ほんとは判ってて言った。・・・安心しろ、他の奴にやったりしないから」
「・・・相っ変わらず、ずるい人ですよね。向井先生って。ほんっと最悪」
「で、そこが好きなんだろ?」
「・・・違います。そこが、じゃなくて、そこも、です」
 
 *で、いつ休む?*
 
 
END.



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Date:2014/07/29
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2014/07/29 【-】  # 

* Re: koさまv

(*^_^*)マークありがとうございます♪

またまた残業期がやってきまして、なんかもうフラフラ・・・。
だからというわけじゃないんですが、今回のはバカップルの会話でしたね~(笑)
うーん、どこで話してたのかな?院内っぽいですけど、まあ、一応辺りに人の気配はないところ(ってどこだ)でしょう。

向井先生の玉ねぎ、うん、確かに!そんなの欲しがるのはキミだけだよ、長谷川くん(大笑)
さて、明日からは向井先生のモノローグで5話です♪
「はつ恋」の向井視点・・・的な?だったか?なんかもう忘れてきてますが(おい)、宜しかったら明日からもお付き合いください~(^^)

2014/07/29 【なか】 URL #hc9S4FeM [編集] 

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