ただ好きだという、この気持ち。

□ ごめんなさい大好きです □

もう一度、もう二度と(52)

 うん、と司は頷いた。
「淋しさと戦うのに精一杯でそこまで思い至らなかった、ってのが本音だけど、でももしも思いついてても恐くて確かめられなかったよ。だって、もし置き去りにされてたら、きっと立ち直れない」

 一方の学は、泣きじゃくりながらも一生懸命返事をしてくれる。
「ぐすっ、確かめて、みれば、良かったのに。ぐすっぐすっ、ちゃんと、ケースごと持ってって、ましたよ。宝物だもん、俺の」

 そっか、と答えながら、司はニヤけてしまうのを止められない。良かった、と続けてから、訊かずもがなのことを訊いてしまう。
「・・・で、ちゃんと持って帰ってきた?」
「当たり前、でしょ! ぐすっぐすっ」

 泣きながら怒っている学を、ごめんごめんと言いながら抱きしめて。
 司はもう一度、その耳元で囁いた。
「じゃ、二人して、お守り代わりに着けていこう。あれって絶対ほどけない、ほどこうとしたら余計きつくなる、そういう結び方だもんな。俺たちだってそうだよ。・・・だよね?」

 この期に及んでもまだ確認を取ってしまう司を、学は真っ赤な目で軽く睨み――それから。
「・・・はい」
 そう言うと、司の背に腕を回してぎゅっと抱きついてきた。
 そして司は今度こそ安堵の嘆息をつき、あとは学が泣きたいだけ泣かせて、その間じゅうとんとんと背中を叩き続けたのだった。


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Date:2018/10/28
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2018/10/28 【】  # 

* Re: 健康問題がいっぺんに

hちゃんこんばんは~♪

とらはその後は、夕方にちょこっとだけ流動食を舐めたものの、あとは何も食べず・・・。水だけは時々飲んでるけど、目に見えてヨロヨロになって、泣き声も弱々しくなってきました(><)

何より、鼻がね。鼻血まじりの鼻水もしくは鼻血が固まって鼻孔がふさがっちゃってて、取りたいんだけど痛いのか触らせてくれない・・・あと額もますます腫れて、猫相が変わってしまって(; ;)
やっばり鼻腔腫瘍だったのかなあ。悪性の。年が年だからもう何も治療はしないと決めて、今回は獣医さんにも診せてないんだけど、なんかもう、うう・・・(涙)

しかも姉の病気はですね、やっばり良くないモノでした。来月2週目から入院・手術です。
姉んとこはいろいろあって今は母一人子一人の家庭になっていて、子(私からみると姪っ子)はこの春就職して大阪に行っているので、その辺も含めて何かと悩ましいところ。
そんなこんなで、今のお話の更新はもう少ししたらストップすることになります。(今週末は全く原稿できんかった!)
その後は拍手御礼SSでつなぐ予定。
でも私が24時間拘束されるわけではないので、出来る時にちまちまと原稿を書けたらとは思ってるんですが、さてどうなるか・・・。

という個人的事情はともかく。
学くんと司先生、いろいろと話せてよかったね(^^) 今後の方針も決まったし、良かった~(^ω^)
この二人はやっぱり一緒にいないとね!
って他のカップルもみんなそうだけどさ(^^)ゞ
泣きながらプリプリしてる学くんは、私も書いててツボでした。かわいー(*´艸`)
2018/10/28 【なか】 URL #hc9S4FeM [編集] 

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